V6の名曲「WAになっておどろう」の歌詞は「うじゃけた顔してどしたの」ではじまります。そのため一般的に知られた言葉でありながら、いまいち意味がよくわからない人も多いんじゃないでしょうか?本記事ではうじゃけた顔ってどんな顔なのかについて、ご紹介したいと思います。
- うじゃけた顔の意味について
- うじゃけた顔はどこかの方言?
- 世間の声
- うじゃけた顔についてのまとめ
うじゃけた顔の意味について
うじゃけた顔について、まずはイラストでお伝えしましょう。たとえば以下の感じです。
実際の人間であらわすと、以下の感じでしょうか・・・。
続いて、もう少し具体的に解説していきましょう。「うじゃける」の意味は、辞書では以下の通りです。今回のケースでいうと2番の「態度や身なりがだらしなく、くずれている」の方が当てはまるでしょう。
しかしこれだけだと、まだイマイチ意味がわかりませんよね?もう少し「うじゃけた顔」の意味を深堀していきましょう。
「うじゃける」の同義語に「うじゃじゃける」という言葉がありますが、その場合は以下のように用いられています。今回は1の「魚のような目」という生気を失った様子が当てはまると思われます。
ちなみに「うじゃける」という言葉は、辞書を制作するような専門家でも判断に迷う言葉なのです。先ほどの辞書では記載がありましたが、専門家の中でも意見が分かれる「三省堂国語辞典」の編集委員である飯間浩明さんは以下のようにコメントしています。
そんな難しい言葉が単体で使われていたら、みんなが意味を捉えられずに迷宮入りするところですが、そこは有名曲の作詞家さん。しっかりと歌詞の続きを読むことで、全体として意味が推察できるようになっています。
歌詞の続きでは、「うじゃけた顔」をした人に対しての呼びかけとして、「つまらないなら、ほらね」「悲しいことがあるなら、もうすぐ楽しいことがあるから」と続きます。言い換えると、つまらなかったり悲しかったり、そういったネガティブな感情を抱いている人の表情=うじゃけた顔の人、と捉えることができるでしょう。
厳密に考えると「つまらない」は退屈さの表れであり、「悲しい」よりは軽いネガティブさだと思われます。そのため、ここで用いられている「うじゃけた顔」の意味はとしては、悲しさにあふれて泣きじゃくるほどではないのだけど、うっすらと悲しい気持ちや、退屈な気持ちが折り重なっており、パっとしないくらーい表情になっている状態と言えるでしょう。
うじゃけた顔はどこかの方言?
「うじゃけた」は普段聞きなれない言葉のため、どこかの地方の方言ではないかと思う人が多いようです。
しかし「うじゃける」は方言ではありません。
かといって標準語とするのも違和感は残りますが、いずれにせよマイナーな表現のため、方言だと思ってしまっても仕方がないことではありますね。
世間の声
多くのファンにとっても「うじゃけた顔」の意味はわかるようでわからない、みたいな感じだと読み取れます。
たしかに「ふざけた顔」に聞こえるかもしれません・・・。それが「うじゃけた顔」だと分かったとしても、じゃあ実際どんな表情かというと、ほとんどの人にとってはピンとこないんじゃないでしょうか。
辞書の制作者ですらわからないんですから、こういった声が多いのはもっともですよね。
あえてわかりづらい表現を歌詞にした目的としては、歌詞の冒頭に変わった表現をもってくることで、聞いている人に「ん?」という引っかかりをもたせて、より曲が印象に残るというという効果を狙ったのかもしれませんね。こういった現象を心理学的には「認知的不協和」というらしいです。言葉のバリエーションが豊富で、さすがプロの作詞家さんですよね。
うじゃけた顔についてのまとめ
以下に本記事のポイントをまとめます。
「うじゃけた顔」は「WAになって踊ろう」の歌詞で知られるようになった言葉だが、いまいち意味がよくわからない人も多い。
イラストや写真で見てもらうのが一番早い。
辞書によると「だらしない様子」「生気を失っている様子」が近い表現と思われる。
辞書の専門家ですら意味を迷うほどにマイナーな言葉である。
歌詞の続きを読むと「つまらない」「悲しい」といった表情に近い表現であることがわかる。
泣きじゃくるほどではないが、うっすらと悲しみや退屈な気持ちが折り重なって、パっとしない表情のことを指すと思われる。
「うじゃける」は聞きなれない言葉のため方言だと思う人もいるが、方言ではない。
世間の声をみると、「うじゃけた顔」の意味についてはみんなわかるようでわからないとの声が多い。
あえてそういったわかりづらい表現を用いることで、よりリスナーの記憶に残ることを狙ったものと思われる。