ウバザメは世界中の海に広く生息しており、おとなしい性格をしています。非常に大きいサメのため、ウバサメは怖いんじゃないかと思う人もいるようですが、実際の主食はプランクトンであり、動きもゆっくりとしているため、人間にとってさほど危険性が高くない種とされています。
- ウバザメが怖いとされるのは何故か
- 人間を食べることは無く、人食い説は誤り
- メガマウスはウバザメよりも怖いのか
- かわいいとする声も~ぬいぐるみやイラストが人気
- ネッシーの正体はウバザメ?画像で検証
- ウバザメに出会える水族館はどこ
- 総括:ウバザメが怖いのは勘違い!
ウバザメが怖いとされるのは何故か
ウバザメはサメの中でもサイズが大きいサメとして知られており、ジンベエザメの次に大きなサメです。通常は全長3~8mほどですが、12.27mにも及ぶ巨大な個体が発見されたこともあります。
しかしサイズは大きいものの、実際には大人しい性格で人間を襲うようなことはありません。「おばあちゃんのようなサメ」という意味で「姥サメ」という名称が付けられているのです。
人間を食べることは無く、人食い説は誤り
ウバザメは動くスピードが遅く、プランクトンを食べて暮らしています。海面近くで大きく口を開けながら、1時間で2,000リットルもの海水を吸い込み、エラでプランクトンをろ過して食べているのです。そのため、基本的にはわざと人間を飲み込んでしまうようなことはありません。
そればかりか、エサを食べているうちに海面近くまで上がってきてしまい、人間にカンタンに捕らえられてしまうことが頻発したために「馬鹿ザメ」という名称が付けられているのです・・・。
そのため、1970年代くらいまでウバザメは人間にたくさん捕獲され、フカヒレなどの食品や魚粉、さらには革製品として重宝されていた経緯があります。人間の乱獲の結果、個体数が急激に減ってしまい、いまでは保護種として指定されています。
メガマウスはウバザメよりも怖いのか
サイズが巨大な三大サメとして、以下のサメが挙げられることがあります。
- ウバザメ
- メガマウス
- ジンベエザメ
巨大なサメなので、凶暴性についてもトップクラスだと勘違いされることが多いのですが、実はウバガメのみならず、メガマウスやジンベエザメも海水を大量に飲み込んで、プランクトンをエラでろ過して食べるタイプのサメなので、危険性は高くありません。
メガマウスは古いタイプのサメの形態を維持しており、なんとも言えない不気味な容貌なので、怖いと思われてしまうのかもしれませんね。まだ不明な点も多い種ですが、発見された個体の大きさは4~6mくらいのことが多いようです。
ジンベエザメは、3大サメの中ではもっともメジャーなんじゃないでしょうか?
プランクトンを主食とするサメは3大サメの3種のみとされており、イメージに反して危険性は高くないというのが面白いところです。
かわいいとする声も~ぬいぐるみやイラストが人気
ウバザメが怖いという人も多いと思いますが、それに負けず、かわいいと感じる人も多いようです。
実はウバザメをモチーフとしたイラストやぬいぐるみも、結構存在しているんです。
ぬいぐるみ
まずはウバザメをモデルとしたぬいぐるみです。
間の抜けた感じがするところが、かわいいと感じるポイントのひとつかもしれませんね。
ウバザメのどういった特徴にフォーカスするかによって、いろんなタイプのウバザメのぬいぐるみが存在しています。
続いて、イラストをご紹介します。
イラスト
こちらもやはり、間の抜けた感じのかわいいテイストのイラストが多いようです。
こちらはウバザメの特徴である大きな口をフューチャーしつつも、目つきで間抜けなかわいい感じをうまく醸し出しています。
こちらはもう少しリアル寄りです。
ウバザメはリアルだとかわいいとはなかなか思えないかもしれませんが、特徴をうまく描きだしてあげると、なんだか可愛く思えてきませんか?
ネッシーの正体はウバザメ?画像で検証
一昔前、ネッシーという未確認動物が存在するのではないかという都市伝説がありました。その姿は恐竜のような姿で、スコットランドのネス湖で目撃談があったことから、ネッシーという名前が付けられていました。
それに関連して、1977年に日本のトロール船がニュージーランドで引き上げたネッシーのようなカタチをした謎の生命体の残骸について、引き上げた場所であるニュージーランドにちなんで「ニュー・ネッシー」と命名されたことがあります。
引き上げたすぐ後に海に戻してしまったため、確実なことは断言できないものの、ニューネッシーのヒゲと思われるコラーゲンについて実験したところ、ウバガメのコラーゲンと酷似していたため、おそらくウバザメの残骸が海を漂った結果によるとする説が有力です。サメを扱う業者も、骨格を見た感じや、他の事例を経験したことから、ウバザメで間違いないとしているようです。
ウバザメに出会える水族館はどこ?
残念ながら、生きたウバザメやメガマウスが見れる水族館は日本にはありませんでした。現在だけではなく、過去に遡っても飼育されたことはありません。
ウバザメについては、沖縄県の美ら海水族館に併設の海洋文化会館に実寸大のレプリカが展示されています。
メガマウスに関しては、全身骨格標本が鴨川シーワールドに展示されているのが世界初とされています。
ジンベエザメについては、以下の水族館で会うことができます。
- 海遊館(大阪府)
- 美ら海水族館(沖縄県)
- のとじま水族館(石川県)
- いおワールドかごしま水族館(鹿児島県)
サメの飼育には多額の費用がかかりますが、集客効果を見込んで、がんばって展示してくれている水族館もあります。みなさんも機会があれば、ぜひ見にいってあげてください。
総括:ウバザメが怖いのは勘違い!
以下に本記事のポイントをまとめます。
ウバザメは特に大きいサメであり、ジンベエザメの次に大きなサメである。
実際には大人しい性格で人間を襲うようなことはないため、怖いとするのは誤解。
プランクトンを主食としており、基本的には人間を食べることは無い。
ウバザメの他にメガマウスとジンベエザメで3大サメと呼ばれることがある。いずれも大型だがプランクトンを食べるタイプで、危険性は少ないとされる。
ウバザメの間の抜けた雰囲気がかわいいと感じる人も少なからず居る。実際、ウバザメのぬいぐるみやイラストが多く制作されている。
都市伝説としてニュー・ネッシーが引き揚げられたとする話があるが、正体はウバザメだとする説が有力である。
生きたウバザメに会える水族館は存在しない。ただし海洋文化会館に実寸大のレプリカが展示されている。